- 快適に生活できる間取りが欲しい
- 靴や子どもの物でごちゃごちゃしている玄関は嫌
- シューズクロークは1畳じゃ狭いの?
玄関が動線の起点。玄関の間取りで生活のしやすさが変わります。展示場のような2way玄関にするとワンランク上の玄関にも。
また玄関をきれいに保ちたい、広く見せたいならシューズクロークがおすすめ。靴や傘、子ども用品など雑多なものを玄関から見えないところへ収納できます。
我が家は一条工務店で1.5畳のシューズクロークを採用。玄関からキッチンへ直接行けるようにして家事動線を中心に間取りをつくりました。
我が家の玄関動線を紹介
- 玄関間取りで人気の動線を紹介
- シューズクロークの広さごとの収納力
- 失敗しないシューズクロークのポイント
- シューズクロークをつくれないときの対策
失敗しないためのポイントをおさえて、理想の玄関間取りを考えましょう。
使いやすいシューズクロークは人によって違う
出典:一条工務店HP
シューズクロークは玄関からつながる収納スペースです。玄関に収まらない物を収納でき、整理されたきれいな玄関を実現できます。
また、シューズクロークは収納の役割だけではありません。
玄関からキッチンや脱衣所、客間へ直接行ける玄関動線をつくれる。
- お客さんがよく来る
- 家事動線を改善したい
- 子ども中心の間取りにしたいなど
人によって求めるものは違います。何を目的とするのか動線を考えながら間取りを組みましょう。
玄関の間取りで人気の動線を紹介
最近ではシューズクロークを使った2way玄関が人気です。
2way玄関とは、メインの来客用と家族用の2つに玄関を分けたもの。
他人には見られたくないキッチンやパントリーへの動線を分けつつ、メインの玄関をきれいに保ちます。
さまざまなバリエーションがあり、家の間取りを考えるうえでポイントになります。
出典:サンゲツHP
中には、壁紙や照明をメインとプライベート用に分けて楽しめる家もあります。
シューズクロークは外から見えないので、壁紙に遊びをいれてアクセントクロスを派手にしたり、キャラクターものを入れるのもいいですね。
ここからは使いやすい玄関からの人気動線を紹介します。
家事動線はキッチンへつなげる
家事動線のおすすめは、玄関→パントリー→キッチンです。
毎日重い荷物を何度もキッチンまで運ぶのは大変。
玄関からキッチンまでまっすぐ靴のまま行ける家事動線は、毎日の家事を快適にしてくれます。
実際に我が家はこの動線にしています。
重たいお米や水などはシューズクロークに収納してるよ。
ダンボールも室内へ入れず、玄関で崩してそのままシューズクロークに収納。
キッチンから水回りにつなげると、さらに家事動線が快適になる。
注意してほしいのは、水回りとキッチンの動線を近づけると、帰宅時の手洗い動線の確保が難しいこと。
玄関からの通路が増えるほど、間取りに制限がかかってきます。
自分だけならキッチンで手洗いしても良いかもしれません。
手洗い動線は室内へ汚れを持ち込まない
手洗い動線は玄関から洗面所や脱衣所への動線です。
- 帰ってきてすぐ手を洗える
- 汚れたものを脱衣所で片づけてからリビングへ入れる
そのため室内に汚れを持ち込みません。
玄関からキッチンや水回りの動線が快適だと家事ラクです。
しかし、キッチンや水回り動線だけ確保すると、お客さんは水回りを通らないと室内へ入れません。
2つの動線を確保したいなら、通路が3つ必要になります。
ドアが増えてしまうため、収納や大きな洗面台の確保、何も使わない壁の確保が難しい。
我が家も最初は3つの通路を確保していましたが、洗面台の収納が減ってしまうため、おかえり動線をあきらめました。
おかえり動線は賛否両論
いってきます、おかえりなさいと顔を見て挨拶できる動線のこと。
玄関から自分の部屋まで行く動線を一人ひとり確認しておきましょう。
玄関→洗面所→2階の自室のような動線では、帰宅時は快適ですが、家族が顔を合わせる機会が減少します。
我が家は帰宅してから、2階の子ども部屋に入るまでにリビングを通らないといけません。
毎日子どもと顔を合わせる間取りにしました。
子どもが大きくなったら毎日顔を合わせたくないなど、おかえり動線には賛否両論あるのでよく検討してください。
来客動線は必要な人だけ
来客動線は玄関から客間へつながる動線です。
リビングなどプライベート空間へ直接入られないため、来客の多い家で人気。
個人的には、普通の家では不要かなと思っています。毎日使う家事動線や手洗い動線を優先しましょう。
階段下スペースを活用する
昔から玄関ホールに階段のある間取りは多いです。
おかえり動線とは対極ですが、吹き抜けをつくり、広くて明るい玄関を実現できるため人気があります。
玄関に階段下収納がくる場合、そのスペースを半畳ほどのシューズクロークとして活用できます。
ウォークインとウォークスルーはどっちがいい?
シューズクロークの種類は2つあります。
- ウォークイン型
- ウォークスルー型
それぞれの特徴を紹介していきます。
ウォークイン型シューズクロークの特徴
ウォークイン型シューズクロークは出入口が1箇所で土間続きの収納スペース。
通り抜けるための通路やドアが少ないため、棚や土間の収納スペースを多く確保できます。
1畳や0.5畳など、小さめのスペースでは採用しやすいシューズクロークです。
ベビーカーやゴルフバックなど大きな物を収納する場合にも使いやすい。
ウォークスルー型シューズクロークの特徴
ウォークスルー型シューズクロークは通り抜けのできる収納スペースです。
左右に収納スペースを確保し、通路には物を置きません。
奥行が小さめで手の届く範囲が広いのが特徴。
ドアや通路で壁や土間の収納量は劣りますが、使い勝手のよいシューズクロークです。
また、家事動線や2way玄関など、多用な間取りが可能なのはウォークスルー型になります。
最近ではドアではなくロールカーテン(スクリーン)の採用が増えています。
ロールカーテンにすることでドアが不要となり、収納スペースが増え、通路としてもドアの開閉がなくなるため便利。
ロールカーテンはDIYでの取り付けも可能ですが、依頼すれば取り付けも工事のときにしてくれます。
ニトリで注文してる人も多いです。サイズや色味、防水や防カビなどいろいろあるので検討してみてください。
シューズクロークの広さはどれくらい必要?
シューズクロークで悩むのは『どれくらいの広さの収納が必要なのか』。
ここでは0.5畳~2畳以上での収納の違いを紹介します。
0.5畳のシューズクロークは必要最低限だけ
0.5畳は玄関が散らからない最低限の収納です。
傘立てやベビーカー、上着など収納できます。段ボールなど一時的に置いておくことも可能。
しかし、趣味グッズや外遊びグッズ、大型のものは収納できません。
参考動画を載せておきます。動画後半にシューズクロークの実例があります。
1畳のシューズクロークは子ども用品を入れる余裕がある
出典:家を建てる.com
1畳のシューズクロークなら、ボールやカバン、ゴミ箱も置けるようになります。
また、子ども用の小さな自転車ぐらいなら入ります。つめれば雪かき用のスコップも置けます。
ただ、奥行ができると取り出しづらいので注意しましょう。
1.5畳だとウォークスルー型も可能になる
1.5畳あれば玄関をきれいに保ちながら、趣味グッズや子ども用品、ゴミ箱や段ボールなど様々なものを収納できます。
外で使う高圧洗浄機や除雪グッズも入り、普通に生活する分に不自由はありません。
0.5畳分は通路になるので、収納量は1畳よりちょっと余裕があるかなぐらいです。
2畳以上は大型も収納可能
2畳確保できると大型のものが複数なければ収納量は十分でしょう。
3畳以上はウォークスルータイプの2way玄関が可能で、入った瞬間から「広いですね」と言ってしまうかも。
土間でDIYなど作業をする人や、大きなもの(自転車など)を数台収納する人にもおすすめです。
4人家族以上ではシューズクロークの広さが2~3畳以上必要と言われていますが、、
広い収納は理想だけど、実際に2畳以上確保するには、坪数が大きくなって難しいので、私は1.5畳です。
失敗しないシューズクロークの間取りをつくるポイント
ここではシューズクロークをつくるときにポイントとなるところを紹介していきます。
何を収納するのか決めておく
シューズクロークに限らず、収納はどこに何をしまうのか決めておきましょう。
とくに大きな物やかさばるもの(ベビーカー、靴、コート、アウトドアグッズ、おもちゃ、スポーツ用品、自転車など)。
これらは後から収納場所を考えるのが大変です。
大型のものは最初に収納場所を決めておきましょう。
毎日使うものかどうか
毎日外出する際に使うものを玄関付近に収納しましょう。
- カバン
- 買い物袋
- 上着や帽子
- ランドセルなど
玄関にあると、外出するときにストレスが少なく快適に準備できます。
あ、鍵忘れた。なんて言って部屋の奥まで取りに行くのは大変。
玄関の鍵はスマートキーだと、ドアから一定の距離を空ける必要があるため注意してください。
実際に収納したときをイメージして、少し余裕をもつ
収納するものを決めたら、実際に収納したときをイメージしましょう。
物を出し入れしやすいか、余裕を持って収納できるのか。
実際に住んだら、ほとんどの人は物が増えます。
つまりギリギリの収納量だと収納が足りなくなるので注意してください。
子どもが産まれたら物であふれるよ。片づけが苦手なら収納に余裕がある方がいいかも。
生活動線を考える
ウォークスルー型シューズクロークの場合、玄関とどこの動線がよければ快適な生活ができるか生活動線を考えましょう。
我が家は最優先がキッチンやパントリーへの動線でした。
本当に来客用の玄関が必要なのか
2way玄関の場合、お客さん用の玄関と家族用の玄関で動線が分かれます。
家族は玄関を毎日使います。わざわざ遠回りの動線になり、ストレスにならないよう注意してください。
結局、来客動線を家族も使ってしまったら意味がありません。
使いやすいドアを選ぶ
シューズクロークのドアは
- 開き戸
- 引き戸
- 折れ戸
- ロールカーテン
- ドアなし
人の目が気にならないなら、ドアなしが1番おすすめです。ただし臭いを閉じ込めておきたいなら、ドアが必須。
普段は開けておいて、人が来たときだけ隠したいなら引き戸かロールカーテンを使いましょう。
ただし、引き戸は収納スペースが減ってしまいます。
開き戸は出入りのときに邪魔になるデメリットがあり、それぞれ採用するときはよく検討しましょう。
室内へ直接つながる部分はドアがおすすめ。玄関は冬場冷えるので、断熱性能も気にしましょう。
コンセントを設置しておく
玄関で使う家電や外で使う工具などの充電で使います。
はじめは使わないと思っていても、DIYや庭いじりなど後からやりたくなるかもしれません。
また、子ども靴の乾燥機や臭い対策グッズのコンセントなど、生活してから「これ使いたいけどコンセントがないな」と後悔することも多いです。
上足と土足を意識する
参考:リクシルリフォーム
シューズクロークの失敗で多いのが、「土間に裸足で下りないと収納に行けなくて後悔した」です。
- 玄関から土足でどこまで入れるのか
- 室内から使いやすい収納は必要なのか
よく動線と収納するものを考えて間取りを作りましょう。
我が家の場合、キッチンから手が届く棚をパントリーとして使い、土間にもキッチンから手の届く範囲にゴミ箱を設置しました。
そこ以外は外で使うので、全て土足のまま使えるよう土間にしています。
臭い対策を考える
シューズクロークは臭いのこもりやすい場所です。
とくに靴やゴミ箱、おむつ入れなど。
対策としては
- 換気用の窓(換気扇)をつくる
- 室内ドアを開けっ放しにしておく
- ドア自体をなくす
- ナノイーを採用する
- 珪藻土やエコカラットなどで壁紙を工夫するなど
正直、換気扇や窓の換気は一条工務店に出会ってからはしたくないなと思っています。
できれば外気と換気する以外で対策したいですね。
私はゴミ箱を開けた直後以外で臭いを気にしたことはないよ。でも子どものおむつがあるときは臭ったかな。
シューズクロークをつくれないときの対策
シューズクロークは予算がなくて難しい、間取りがうまくいかないから作れないなど。
ここではシューズクロークなしの対策を考えました。
玄関やリビングにクローゼットをつくる
玄関あるいはリビングの出口付近にクローゼットを作っておくと、外出の準備がしやすいです。
カバンや上着、帽子に買い物袋、小物など外出に使うものを玄関近くにまとめておくと便利です。
ただし、玄関の鍵オプションであるエントリーキーを採用する場合は注意が必要です。
エントリーキーは玄関ドアから2.5m以内に置くとエラーがでます。
エントリーキーのデメリットを参照してください。
上着をかける場所をつくっておく
参考:一条工務店仕様書より
- 外で使った上着を室内に入れたくない
- 外出時にすぐ使える場所に欲しい
コート類の収納は場所をとります。
玄関の壁にピクチャーレールをつくっておくと便利です。
外に収納スペースを確保する
必要な収納量に合わせて外に物置を設置しましょう。
シューズクロークがない場合、外で使うものを収納できる場所を別で確保する必要があります。
外に収納できると
- 玄関の土間や壁を汚さず収納できる
- わざわざ玄関まで持って入らなくていい
玄関にセカンド洗面台を設置する
間取りで手洗い動線をつくれなかった場合、セカンド洗面台を設置しましょう。
感染症対策で玄関からの手洗い動線が人気になりました。
シューズクロークが必須ではありませんが、玄関からの間取りで手洗い動線を確保できなかった場合、セカンド洗面台を設置するといいでしょう。
セカンド洗面台の紹介記事も参考にしてください。
玄関先が雨風にさらされないようにする
雨風にさらされないようにしておけば、玄関先に傘立てを設置できます。
家を建てる場所の風向きの確認や軒をつくって対策しましょう。
また門柱や植栽で対策もできます。
一条工務店は基礎が高いため、ポーチの位置も高くなります。風の影響を受けやすいので注意しましょう。
まとめ
玄関の間取りは自分たちの生活に合わせた動線の確保が大切です。
- 家事動線
- 手洗い動線
- おかえり動線
- 来客動線など
お客さんが頻繁にくるような家でなければ、毎日使うキッチンや水回りへの動線を最優先で確保しましょう。
よく使う動線を快適にするのが1番後悔しません。
また、玄関からの動線を考えるときにシューズクロークをつくるかどうかもポイントになります。
シューズクロークをつくると、キッチンまでにパントリーを確保できたり、玄関がごちゃごちゃせずきれいに整理できたりと、広くて明るい自慢の玄関を実現できます。
メイン玄関とプライベート用を分けることも可能です。
シューズクロークが1畳あるだけでも、玄関を整理しやすくなります。
1畳でも作っておくと生活の満足度は高くなります。
多いのは1~1.5畳ですが、趣味グッズや大型のものを収納したいなら2畳以上で間取りをつくりましょう。
間取りを考えるポイントは
- 何を収納するのか
- 毎日使うものかどうか
- 生活動線は快適で重要なもの
- ドアの種類
- 土足と上足など
もしシューズクロークをつくるスペースや予算を確保できない場合は、玄関周囲に収納場所を確保したり、庭に倉庫をつくったりとほかに対策を考えましょう。
間取りに悩んでいる方は、ココナラで他の設計士や専門家に間取り診断をしてもらうと良いと思います。